2021年 強さへの旅

いつも想う 死ぬ前にきっと もっと行けたなんて思うんじゃないか - S.L.A.C.K

振り返るなら、2021年はトレーニングに取り組んだ年だった。
社会情勢的に、貯金をすべて使うほどに好きだった海外旅行にも行けなくなって、エネルギーを持て余していた。

とにかく遠くに行きたかった。 年が終わる頃に遠くまで来たな、と思える何かが欲しかった。

2021年末の今では、英語と運動について習慣的にトレーニングするようになって、今年の初めよりは少しだけ遠くまで来れた気がする。
2021年に意識して取り組んだことを振り返ってみようと思う。

英語

英語学習に力を入れようと思った一番のモチベーションは、知らない単語が多すぎて読めない洋書があったことだった。 技術書やビジネス書を読むときにはそんなに苦労しないけど、たとえばサピエンス全史のような語彙レベルが少し高い本を読むのにはかなり苦痛だった。 大学受験と数ヶ月間のアメリカ滞在以降、特に何もしていなかったので、英語力は停滞していたし、そろそろ何かしらしなければと思った。

Anki

今年やったなかで一番効果的だったのは、Anki を使った反復暗記だった。
Anki はフラッシュカードを使った暗記アプリで、効率的に長期記憶化できるように期間をおいて反復学習できる仕組みになっている。
PCとスマホアプリがあって、僕は Mac でフラッシュカードに登録して、iPhone アプリで復習している。

2021年2月頃に始めて、それ以来毎日欠かさずにやっている。ワクチンの副反応で39度の高熱を出して寝込んでいた日でも継続していた。毎日30分から1時間程度復習に使っている。

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Anki の良い点は、復習がとても楽なこと。精神的エネルギーの消費量が少なくて、いくらやる気がなくても継続できる。
フラッシュカードを覚えていたら右に、忘れていたら左に、タップするだけの単純な操作を毎日するだけで良い。
スワイプすればするほど頭が良くなる Tinder みたいなものだと思ってやっている。

究極の英単語 Vol 3, Vol 4という英単語集を暗記した。1冊3000語の英単語集なので、単純に言うと6000語程度語彙増強されたはず。
そのあとは Kindle で好きな本から抽出したり、YouTube の字幕から拾って少しずつ覚えている。

どんな素材でも、登録して反復学習さえすれば、長期記憶化できるのが良い。
Kindle で洋書を読むときに知らない言葉があればハイライトをしておいて、あとでコピペしてまとめて Anki に登録している。
PC上でコピペするだけなので登録の効率が良いし、英単語帳とは違って、本の内容とリンクした有機的で生きた言葉を学べるので記憶に定着もしやすい。
インターネットで知らない単語を見たときも調べてそのたびに Anki に登録している。

成果

結果的には、Test your vocab という語彙ベンチマークでのスコアも1年で大きく上がった。

3月に受けたときには 8000 words (ネイティブの6才以下レベル) だったのが、先日見ると 16,800 words になった。

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TOEICのスコアも 970 になった。

たしかに洋書を読んでいて知らない単語が少なくなっており、読書するのは楽になっていて成果を実感している。

英語については瞬間英作文などほかに取り組んでいることはあるけど、それはまた別の機会。

運動

元々、気分が落ち込んでどうしようもなくなる期間がよくあった。そういう期間には何もできなくてとにかくダメになる、という問題があった。
運動や筋トレをすると、気分の落ち込みを抑えるような物質が脳内に多くなり、改善するらしいと何かで聞いて、実験だと思って運動を習慣にしてみることにした。

ジョギングから始め、自重トレーニングをして今はジムで筋トレに取り組んでいる。
直接的な成果とはいえないかもしれないが、体重は 5kg 減った。気分が落ち込む頻度も減ったような気がする。

始めてからしばらくの間は、ほぼ毎日トレーニングをしていた。
意外なことなのだけど、トレーニングについては週2回やるよりも週7回やるほうが簡単だった。
当初は週2,3回程度で試していたが、習慣化させるのにかなり苦労した。作戦を変えて、ほぼ毎日やるようにしてから、途端にグッと楽になりそこから継続している。
今は時間効率を考えて休息を入れて週4回ジムに通っている。

記録については、紙の手帳ノートを使っている。
見開きで2ページに1年分が見えるページがあるのが気に入っている。トレーニングを実行した日付にマークをつけている。
毎日マークが埋まるようにすると嬉しくてモチベーションが上がる。1年通してやり続けると1年分マークが埋まって、征服欲を満たしている気分になる。

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月ごとのカレンダーには、その日のトレーニング内容を簡単に書いている。 長くつけていると、始めは10回もできなかったことが20回できるようになってたりとか、見返すと小さな喜びを感じられる。

記録にはアプリなども色々試したけど、自分にはうまくいかなかった。
通知に気が散って記録に集中できなかったり、決まった場所に置けなかったりして、ルーチンにハマらなかった。

本については、 プリズナー・トレーニング が純粋に読み物として文体や表現が面白くて読んでいる。ギリシア人の物語を読んでから古代ギリシャ人に憧れる自分には刺さった。

習慣

年の初めに習慣について本を読んだ影響で、トレーニングにあたっては習慣化することを意識していた。

意識していたポイントはいくつかあった。
一つは、毎日やること。訓練時間のボリュームを圧倒的に大きくすること。

レーニングを単純化すると、量と質に分けられる。ここでは量を投入時間、質を変換効率とする。

成果 = 投入時間 * (成果 / 時間) 

成果というのは、英語学習であれば語彙数や読解力などだし、筋トレであれば筋肉になる。

自分の経験から思うに、失敗する理由の圧倒的大多数は、途中で諦めてしまうこと、つまり時間のボリュームが不足していること、だと思う。
初心者にとってボトルネックは量なので、とにかく量を増やすことだけを考える作戦をとっていた。
質はもちろん重要ではあるけど、質については量が増えたあとに最適化すればいい。

もう一つ意識していたのは、毎日トレーニングするのに必要な精神的エネルギーを最小にすること。
毎日同じ時間に行い、生活のルーチンに組み込んでしまうことで、どんなにやる気がなくても実行できるようにしていた。
僕の場合は、朝起きてコーヒーを淹れたあと、iPhone を取り出して Anki でフラッシュカードの復習をするようにしている。
他のアプリで気が散らないように、朝の時間には Anki 以外のアプリを使えないように設定している。

レーニングに当たって、あえて目標は設定しなかった。 これまで目標を設定して頑張ったことはあったけど、僕にとってはうまくいかなかった。
正しい現実的な目標を設定するのはむずかしいし、ほとんどの場合目標は達成できなくてやる気が下がる。

目標を設定する代わりに、毎日冷徹に訓練を実行することだけを考える。
単純な修行を毎日すれば、これ以上ないくらい驚くような成果が得られるし何も問題なかった。

以下の資料が大きく参考になった:

その他の学習

Anki については英語だけでなく、世界史やプログラミングなどを覚えるのにも使っている。特に世界史の全体像を頭に入れるのに役に立った。
Anki はどんな分野にも応用が効いてかなり強力なツールだと感じている。

Anki を使うテクニックについては、リンクを貼っておく:

うまくいかなかったこと

ここまで書いたのはうまくいったことだけど、うまくいかなかったこともあった。
たとえば、アルゴリズムを学習しようと思ったけど、結果的には続かなかった。
Leetcode は100問程度は解いたけど、苦行という状態から抜け出せずにやめてしまった。

付け加えると、英語や運動については、過去にも何度かトライして失敗している。
Anki を使った学習の継続は何年か前にやってみたもののまったく続かずに諦めたし、運動に関しても少なくとも3度はトライして中途半端な状態で終わった。
現在プログラミングを職業にしているけど、プログラミングについても初心者の頃は3度は挫折した。
挫折しているだけに見えても、長い目で見ると改善しているということのかもしれない。重くとらえずに何度も手を変えてトライすることが大事な気がしている。何度失敗してもよく、成功は1度だけすればいい。

2022年に続く