6月13日

日記をつけようという気分になった。日記を書きたいくらいに暇になってきたし、突如として誰かに何かを話したくなった。

日記や文章というのは不思議なメディアで、誰かに向けて一方的に自分の好きなことを無制限に話し続けることができる。学校や居酒屋で同じことをするのはかなりむずかしい。スライド発表などの場合でも、まともな精神状態だと目の前の聴衆を完全に無視して話しまくることはできない。

仕事を辞めて4月に大学に復学したのだけど、最近どうしてるのかと言うと大学にあまり行っていない。

5月までは地道に毎日通って、感情を無にして大学の授業を聴いていた。しかし、線形代数の授業で正規直交系の話を聴いているときに急に感情を取り戻してしまい、それからというもの授業にあまり行けなくなってしまった。梅雨の訪れを感じとってしまったからかもしれない。

最近は本を読んだりして過ごしている。少しずつ数学の本を読んでいる。

大学に復学した目的の一つは、機械学習などの技術を身につけるために基礎的な数学を学び直すことだった。はじめは数学的な部分をわかったフリをしがらごまかしてやっていたのだけど、なにかと不便なことが多かった。

働いている間に休日とかで数学を勉強しようとしてみたけど、実数がぎっしり詰まっていることが分かるまでで丸一日かかったりするものだから、やる気を維持するのはむずかしかった。どうしても気が散ってしまって、半年もすれば消えるJavaScriptの変なフレームワークについてのブログを読んでしまう。

今日は、多重積分という、ヘンテコな形をした円柱をバームクーヘンみたいに切り刻んで解剖するようなやり方を学んだりした。こんな内容は、まともに生きていれば5年前に学んでいたはずなのだけど、当時も今もまともに生きるのはむずかしいのだった。

こういう、大学で偉くなった人が書いた本を読んでいるのだけど、数学が苦手で逃げてきた人間からするとかなりむずかしい。裏で数学者の労働組合が結束して教科書をわざと不親切に書いてるのだと思っている。

微分積分 (共立講座 21世紀の数学)

大学を途中で辞めた人間の本にはこういうことが書かれている。

大学の解析学ε-δ論法というのは,おそらくこれに接する大半の人にとって宇宙人の言語学のごときものであるに違いない。(略) しかし実際のところ,こういったことについては,知らなくても後で困ることはそれほどないのであって,もっと具体的で実際的な計算練習をやっておいた方が, 実戦にははるかに役に立つ。

『物理数学の直観的方法』

物理数学の直観的方法―理工系で学ぶ数学「難所突破」の特効薬〈普及版〉 (ブルーバックス)

実際のところどうなのかは知らないけど、興味のない厳密な議論などは読み飛ばしていて、今のところこの方法でうまく続いている。好き勝手に勉強しているだけで、核融合炉で働きたいわけでもないからまぁそれでいいんじゃないかと思う。

昼にスープはるさめを食べて、夜にはスーパーで30%オフ寿司 (400円) を買ってきて食べた。

エースコック スープはるさめ かきたま 20g×6個