香港・深圳旅行 深圳編

香港・深圳旅行 香港編 - 運河 の続き。

香港から深圳に移動した。

羅湖というチェックポイントを経由して国境を超える。 国境といっても比較的カジュアルらしく、小学生が通学(?)に使っているようだった。現地の小学生たちはずいぶん慣れてるらしくて、その辺を走り回ったりする勢いで、香港側の出国審査をダッシュで突破していてロックだった。

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ホテルに行く。一応社会人だからたまにはまともな宿をとろうと思って、電気街の中心にある一泊9000円程度のホテルに泊まった。眺めがすごく良かった。

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イカれた電気街

電気街は評判通りのイカれた量と密度で、閉鎖的なビルの空間のなかに個人商店が詰め込まれている。LED、チップ、スマホケース、ハンドスピナー、あらゆるものが置いてある。

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異様な量の段ボールが人々に抱きかかえられてビルを出入りする。夕方の通勤時間帯に歩いていると、人の波がすさまじくて飲み込まれそうになる。

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閉店間際。電光掲示板にはWindows機が繋がっているらしい。

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中国の道は街灯がなくて暗いので、明るい建物が映える。

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スマホで決済

なんでも電子決済できる街で有名なので、体験してきた。

準備

WeChat Payアカウントを持っている友達 (@akiroom さんありがとう!) に送金してもらって、事前にWeChat Payを有効化しておいた。 この辺りを参考に: 中国に住んでない僕らが WeChat Pay を有効化して使う方法 (中国大陸の銀行口座不要) - shao's diary

チャージするときはPocket Changeという自動両替機を使った。羽田空港なら国際線到着ロビーに置いてあって、現金からWeChat Payにチャージできる。

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初期状態のレートは良くないのだけど、一度少額を交換して出てくるクーポンを使うとレートが良くなる。5500円 => 316人民元 (= 5350円) 分をWeChatにチャージできた。

感想

評判通りあらゆるものがスマホで電子決済できる。自動販売機などもほとんどQRコードでの決済に対応していて、マッサージ機もQRコードをスキャンして支払いすることで動く。地下街にマッサージ機が置いてあるのも驚きだけど。

マッサージ機がアプリで決済できるということは、マッサージ機がネットに繋がっていて操作できるということで、IoT社会の到来を感じて興奮した。

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現金で人民元持っていったのだけど、ほとんどWeChat Payで払えたので必要なかった。それにWeChat Payで払ったほうが記録が残って便利。

QRコードでの決済をほかの電子決済手段と比べると、SUICAとかICカードよりも決済のUIとしては難しいとは感じた。スマホQRコードを読み取るためには、ロックを解除してアプリを立ち上げないといけないし、慣れてないとかなり手間取る。

それでもQRコードが優れているのは、特別な機械が必要なく印刷するだけで済むという設置コストの圧倒的な低さなのだと思う。技術が普及するためには、利便性よりもスケーラビリティのほうが重要なことが多いというのを感じた。

スマホアプリで借りれるシェアリング自転車の群れ。

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大芬油画村

複製画の街。歩いていて一番心地よかった。

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路地に絵画が並んでいて、その横では絵を描き続けている人たちがいる。

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立派な美術館もある。なんらかのアート作品と僕。

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画廊を兼ねた良い感じのカフェもあった。

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すべてはあるが、なにもない

英語はホテル以外ではほとんど通じなかった。"Hello"以外はほぼなにも理解してもらえない。

中国語を何も知らない状態で向かったので、ほぼ何も言語でコミュニケーションをとれなくて大変だった。最終的にはかなり上達して「ありがとう」「WeChat Payで払います」「青島ビール」の三表現をマスターした。青島ビール以外の飲み物の語彙を知らないので、飲食店では青島ビールを頼みまくっていた。

あと、暇な時間にはビリビリ動画という中国版ニコニコ動画でアニメを観ていた。ほぼニコニコ動画と同じで、オタク動画が見れたり、承認欲求に飢えてそうな女性生主が何やらを配信している動画が見れる。どういう仕組みかはわからないんだけど、あらゆるアニメが公式無料で全話公開されていて便利だった。

都市機能としてはすべてが揃っていて、発展した大都市という印象だった。発達した地下鉄、近代的なショッピングモール、高層マンション、ビジネス街。しかし、まだすべてができたてで、これから作っていくという感じであり、香港などにあるような文化的な厚みは感じなかった。まるでオタクがシムシティで作られた都市のようで、都市のパーツが不自然なほど効率的に配置されている。時が経つにつれて都市は混沌としていくのだけど、深圳には混沌がないように感じた。

今回の旅行は観光で上辺をなぞっただけで、実際の人々がどのように考えてどう働いているのかなどは見てないので、当然何もわかってない可能性は高い。ただ現時点の印象である。今度行くときはもっと深く見てみたいと思っている。

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深圳のあとは香港に戻り空港に向かった。台風で飛行機が遅れて大変だったけど、なんとか帰れてよかった。

忘れていた旅の楽しさを思い出すことができて良かった。かなり体力は使うし、精神的に消耗もするんだけど、どんな映画やVRよりも高解像で圧倒的に強烈な体験が得られる。旅の後遺症で、うまく寝付けないし仕事にもちゃんと行けていない。