大学行きたい

大学にまったく行けなくなった。
大学のことを考えるだけで体調が悪くなる。
卒業するつもりでいるけれど、このペースだとたぶん10年かかっても卒業できない。

大学に行けと親は言う。毎日のように電話が鳴り響く。毛布を被ってその音を無視する。電話が鳴るたび頭痛がする。
「大学を卒業してくれさえすれば、あとは何をしてもいい」と親は言う。親は昔からとても上手な嘘をつく。
「他の学生と同じように、ゾンビのように何も考えず講義に出て単位を取ればいい」と親は言う。どうしてこんな簡単なことがお前にできないのか、とも言う。僕はゾンビじゃないからどうしても考えてしまうし、考えていると大学に行けなくなってしまう。

大学に行くのが嫌すぎる。大学に行けないのが嫌すぎる。

こんなことなら牧場の息子に生まれて羊の世話をして暮らせば良かった。