6月26日

昼ごはんに韓国料理屋で石焼ビビンバを食べた衝撃で気を失ってしまい、気づいたら夜になっていた。

デカルトの『方法序説』を読んでいる。『ヨーロッパ思想入門』に「哲学とはなんであるかを知るのに必読の古典」と書かれていて気になった。

思いのほか読みやすくて、400年近く前に書かれた本とは思えないくらい親しみを持てる。冒頭部には自伝的な記述もあって、青春小説のようでもある。書物を捨てて、旅に出て「世界という大きな書物」を研究するようになった経緯がとても面白い。

わたしは教師たちへの従属から解放されるとすぐに、文字による学問をまったく放棄してしまった。そしてこれからは、わたし自身のうちに、あるいは世界という大きな書物のうちに見つかるかも見つかるかもしれない学問だけを探求しようと決心し、青春の残りをつかって次のことをした。旅をし、あちこちの宮廷や軍隊を見、気質や身分の異なるさまざまな人たちと交わり、さまざまの経験を積み、運命の巡りあわせる機会をとらえて自分に試練を課し、いたるところで目の前に現れる事柄について反省を加え、そこから何らかの利点をひきだすことだ。

というのは、各人が自分に重大な関わりのあることについてなす推論では、判断を誤ればたちまちその結果によって罰を受けるはずなので、文字の学問をする学者が書斎でめぐらす空疎な思弁についての推論よりも、はるかに多くの真理を見つけ出せると思ったからだ。

方法序説 (岩波文庫)

方法序説 (岩波文庫)

デカルトの生きた時代は、ちょうどガリレオ・ガリレイが地動説を唱えて弾圧されたのと同じ頃だった。教義に反する主張をしたために何人もの科学者が権力によって焼き殺された。今の時代だと、ちょっとブログに変なことを書いても、ブコメでどこからともなくやってきた大量のおっさんに説教されるだけで、突然死刑になったりしない。

6月24日 自宅監視システム

昨日の続きを進めて、温度などのデータをグラフにして可視化してみることにした。

MackerelとかGoogle Spreadsheetとか検討したけど、結局はAWS IoTとAWS CloudWatchを使った。AWSだとちょっとしたデータを送る程度なら無料で使えるし、自由度が高くて色々遊べそうだった。

AWS IoTには色々と概念があって、使い方がわかるまでちょっとむずかしかった。IoT的なことをやるにはたしかに便利そう。今回はJavaScriptSDKでMQTTで接続して単にデータを送りつける。

AWS IoTからAWS CloudWatchにデータを送りつけると完成なのだけど、これは画面でポチポチ設定するだけだった。

gyazo.com

AWS CloudWatchはサーバー監視用のツールなので、たとえば温度が30度を超えたときにアラートを送ったりできる。

このページが参考になった。 tech.recruit-mp.co.jp

監視画面を見てると、湿度が上がったり下がったりするだけで、なんか面白くてテンションが上がる。円高の話もそうだけど、グラフの数字が単に上下に動くだけで人間は感情を揺さぶられるのではないだろうか。

Raspberry Piがみすぼらしくてかわいそうだったので、レゴで台をつくってあげたら、バッテリーが上がってしまった車みたいになってしまった。 f:id:uiureo:20160624165155j:plain

技術的には大したことはやってないんだけど、やっぱり手を動かしてなにかするのは楽しい。時には心が救われるような気分にもなれる。

6月23日

天気が良くて気分がよい。

年金手続きを放置していたら、年金事務所から親切なおじさんがやってきた。厚生年金から国民年金に切り替えるための手続きらしい。年金を貰えるなどとはゆめにも思ってないので関心がないのだけど、一応紙に名前を書いておいた。

天気が良いので川に散歩に行ったりした。

f:id:uiureo:20160623164835j:plain

川を散歩したら急に前向きな気分になった。Raspberry Piという小型のコンピュータを設置して、部屋の温度や湿度などを測ることにした。やろうと思ってたのだけど、なんとなく気が進まず半年くらい放置していたのだった。

温度、湿度、気圧がとれるセンサと、明るさを測るセンサを繋いでいる。

f:id:uiureo:20160623212736j:plain

今のところ、実験ということもあって毎分データを取得してファイルに書き出すということだけをやっている。将来的には、自動的にエアコンをつけたりとか、照明を点けたりとかしたい。

とりあえずはグラフにして温度の変化とかを見て楽しんでみたい。なにか良いやり方あるといいのだけど…

gyazo.com

github.com

6月22日

スマホが充電できなくなって諦めてたところ、なんとなく再起動してみたら完治したという話でした。そろそろSIMフリーiPhoneにでも乗り換えるかな、と思って内心ちょっとわくわくしてたので残念な気もする。

昼に近所のフレスコに行って、食料を買い溜める。大学の生協にも売ってるのと同じ300円弁当(美味しくはない)があったので、買って帰って食べる。

雨の日をどういう風に過ごせばいいのかわからない。

6月21日

スマホが充電できなくなった。ケーブルを変えても、端子の部分を掃除してもダメなので壊れたみたい。おとなしくiPhone SEでも買うかと考える。最近出費が多いのでつらい気分になる。

昼に気分転換のためになか卯に行く。親子丼サラダセット。久しぶりにまともなごはんを食べたような気がする。

最近、雨が続いていて、目標を見失いがちなのでぼんやりしている。

昨日の夜、『ヘウレーカ』という漫画をKindleで読んだ。アルキメデスの住むシチリア島シラクサが舞台の漫画。

ヘウレーカ (ジェッツコミックス)

ヘウレーカ (ジェッツコミックス)

同じ著者の作品に、古代ギリシアを舞台にした『ヒストリエ』があって、これも好き。普段は漫画をほとんど読まないけど、スーパー銭湯の休憩コーナーでたまたま見つけて読み始めた。

人生に悩んでいてそれなりに暇だと、自ずと思想に興味が出てくる。哲学史にあまり詳しくなかったので、『ヨーロッパ思想入門』という本を読んだ。

この本ではギリシアの思想とヘブライの信仰がヨーロッパ思想の本質として語られている。古代ギリシアの思想にとても共感することが多い。僕たちがこの世界について考えたり思い悩んだりしていることは、古代ギリシアで何千年も前にほとんど語り尽くされたことのような気がしてくる。

ヨーロッパ思想入門 (岩波ジュニア新書)

ヨーロッパ思想入門 (岩波ジュニア新書)

村上春樹の『風の歌を聴け』にはこういう一節が出てくる。

もしあなたが芸術や文学を求めているのならギリシャ人の書いたものを読めばいい。真の芸術が生み出されるためには奴隷制度が必要不可欠だからだ。古代ギリシャ人がそうであったように、奴隷が畑を耕し、食事を作り、船を漕ぎ、そしてその間に市民は地中海の太陽の下で詩作に耽り、数学に取り組む。芸術とはそういったものだ。

本当はどういう意味なのかはわからないけど、たしかにときどき気持ちはわかるような気がしている。

Oculus Rift一日目の感想

Oculus Riftを購入して昨日の夜遊んでいた。忘れないうちに、第一印象を書き残しておく。

もともと現実とは別の世界に興味があって、高校生の頃には明晰夢幽体離脱を極めようとしていたときもあった。明晰夢は楽しかったんだけど、かなり修行に近いところがあって大変なのでやめてしまった。今回Oculusを買ってみたのは、明晰夢に近いような体験ができたらいいなと思ったのが動機にある。

セットアップ

まず箱が超かっこいい。箱以外のUIなどのデザインも全体的に洗練されている。

Windows上のアプリに、機材をつないだりするセットアップの手順が順番に出てくるのだけど、わかりやすくてよくできてる。頭につけるディスプレイの調整のやり方を兄ちゃんが出てきて教えてくれる。下のは静止画だけど本当は動画になっていて、Oculusの装着のやり方を何度も実演してくれる。

f:id:uiureo:20160620194943p:plain

快適にフィットするように微調整するのが大変だった。高級椅子の設定をこだわって色々調整するときみたいな感じで、どうやっても微妙な違和感が残る。

VR体験

装着してみると没入感がすごくて、まったく新しい体験が感じられた。ホーム画面ではホテルのロビーのような大きな建物のなかにいるんだけど、はじめて天に向かって見上げたときに、本当に空間を感じて思わずアーと声をあげてしまった。

ただ、解像度は思ってたよりも粗い。意識しなくても画面のドットが見える。それでもかなりリアリティはあるので、低画質な明晰夢って感じがする。レンズをどう調整しても画面上の文字がピンぼけしたように見えて違和感がある。

細かいところだと、後頭部のケーブルがかなり気になる。HMDには頭の後ろの方向にパソコンと接続するためのケーブルがついている。エヴァ電源ケーブルみたいなやつとか、映画アバターの髪の毛とかを想像するとよいと思う。VR内を見回すときに首を動かすとケーブルに頭が引っ張られるような感覚があってかなり違和感がある。

すぐに3D酔いしてしまう。プレイ中に視点カメラが勝手に少し動いただけでも酔ってしまう。すごく気持ち悪いというほどではないけど、団体バスに乗って少し乗り物酔いしたときくらいには気持ち悪くなる。普通のゲームをやるときみたいに、激しく動くと酔いやすいので操作がどうしても抑えめになる。

3D酔いのほかにも、10分程度プレイしてるだけでかなり疲れる。刺激が強くて目が疲れるのと、見回しているとHMDが重くて首が疲れる。一時間以上プレイし続けるのは今のところむずかしい。まぁでも、パソコンを始めたての頃は連続でやるのは二時間くらいで限界だったけど、いまは何事もなく無限にやり続けられるから、慣れの問題かもしれない。

かなり疲れるわりに、外して現実に戻ってくると、はやくVRの中に戻りたいような不思議な気分になる。

思ったこと

本当にちょっとしたことで、3D酔いしてしまう。ハードウェアの問題だけでなく、演出や表現の問題も大きくて、コンテンツ制作者が少し誤るだけでユーザーを激しく酔わせてしまう。VRゲームが広まるには、3D酔いの問題をかなり克服する必要があるけどなかなか課題が多そう。

しかし、得られる体験は圧倒的で、大きな可能性を感じる。普通の映像とVR映像を比べると、表現力に差がありすぎる。はじめてVR映像を見たときに、リアルすぎて恐くて冷や汗が止まらなかった。体験があまりに強烈なので、それを知らなかった以前の感覚に戻ってこれない。

9年ぶりにWindowsを使った感想

Windows 10のデスクトップパソコンを買った。高校生くらいのときにMacbookを買ってもらってから、これまでMacを使ってたので8年か9年ぶりにWindowsを使うことになる。

一日使ってみた感想をメモってたので並べてみる。

  • 思ったよりもはるかに使いやすい
    • ウィンドウの切り替えがやりやすい
    • スタートメニューがわかりやすいし、横にある検索ボックスも便利
    • Macよりも操作がわかりやすい感じもする
    • ただ、幼いときにWindows使ってたから馴染みがあるというだけかもしれない
  • デフォルトブラウザのEdgeが案外使いやすい
    • 普段Chromeを使っているけど、Edgeから乗り換えたい理由が特に見つからないのでそのまま使っている
    • 検索エンジンはBingでも特に不満はなかったけど、宗教的な理由でGoogleに乗り換えた
  • デザインもなかなかかっこいい
  • ただし、フォントはギザギザでどうしても慣れない
  • 何かのソフトを入れようとするたびに、いちいちインストールウィザードが出てきてウザい
    • いちいち暗転してモーダルが出てきて「このアプリがPCに変更を加えることを許可しますか?」と言われる
    • 不安な気分になる
  • 開発環境の整え方がわからない
    • PowerShellというのを使ってとりあえずsshをできるようにする
    • シェルなのにデフォルト設定ではスクリプトを実行できない。はぁ?
    • 仮想化環境を動かすのにBIOSの設定を弄らなければならなかった
    • むずかしすぎる!!!

普通に使いやすくてネットしたりゲームしたりする分には何も不満ないけど、開発したりデザインしたりするには結構つらそう、というのがいまの印象。