航空券をネット予約するときに、姓名を逆に入力したところ直すのにキャンセル料4万円を支払うハメになったという話です。
不満を訴えたり文句を言うつもりは一切ない。僕はただ4万円を失った虚しさを共有したい。
HISのWebサイトで海外航空券を予約しようとしたのだけど、自分のクレジットカード限度額が足りなかったので父親に頼んで予約してもらった。そのときは無事予約できたと喜んでいた。
数週間後、HISのマイページにログインしてみたところ、「【至急】入力情報を確認してください」とのお知らせが投稿されていることに気づいた。
そのメッセージはだいたいこんな内容だった。
旅行者情報の入力を間違えてないでしょうか? 特に、姓名が逆ではないでしょうか? もし間違っている場合、旅行者情報を修正することはできません。 この予約をキャンセル後、新規に予約してもらうことになります。その際、所定のキャンセル料 (4万円) が発生します。 ご返信のほどよろしくお願いします。
それで確かめてみると、たしかに姓名を逆に入力してしまっていたようだった。
4万円を失うのはあまりに辛いので、HISと航空会社に直接電話したが両方ともまったくダメだった。両方も「一切修正はできない」との一点張りだった。
結局、4万円のキャンセル料を払い、航空券を予約しなおした。20万程度の航空券だったのでキャンセル料は20%ということになる。
入力ミスで4万円失ったのショックが大きすぎてが飯が喉を通らない
— ウイウ (@uiureo) 2014, 7月 3
HISのキャンセルポリシーはこのようになっている。(違う航空券のものなのでキャンセル料の金額は違う)
まず理解できないのは、なぜ予約後に一切の変更ができないシステムになっているのか、ということだ。普通考えると、電子的な記録なのだから修正することは容易のはずだ。システムの内部は知らないけど、キャンセルして新しい内容で予約しなおすにもコストはかからないように思える。
どうしても修正できない仕組みになってるにしても、今回の場合予約完了したあと明らかに人間が入力内容を確認しているのが不思議でならない。予約したあと人間が確認する仕組みになってるなら、予約確定する前に顧客に確認をとるくらいにすれば間違いは減らせそうに思える。
これは問題の入力フォーム。まぁ、たしかにこれだけ書いてたら入力を間違うヤツが悪いって感じもする。
人間は間違う生き物だ。いくら警告しても人間はミスをする。
コンピュータにより高度に自動化された結果、間違いが許容されなくなれば一定の確率で犠牲者は生まれる。フォームに正しく入力できる者は幸福を獲得し、姓名を逆に入力する者は4万円を失う。
入力ミスといえばこんな事件もあった。
2005年12月8日の午前9時27分、この日東証マザーズ市場に新規上場された総合人材サービス会社ジェイコム(当時。証券コード:2462)の株式(発行済み株式数14,500株)において、みずほ証券の男性担当者が「61万円1株売り」とすべき注文を「1円61万株売り」と誤ってコンピュータに入力した。
間違いを許容しないデザインは、設計者の間違いだと言える。
それにしても、4万円を失うのはあまりに虚しい。